FANTASTIC MARKET


2009年の夏に始まった、京阪神エルマガジン社の
Meets Regional編集部が立ち上げた畑プロジェクト。
2010年2月、この畑の為の農作業小屋を建てた事をきっかけに
私たちも畑づくりを手がける事になりました。

農作業に関する本を読んだり人に聞いたり、
見よう見まねで畑を開墾し作物を育てていましたが、
なかなか思うよう育ちませんでした。

途方に暮れそうな初心者の私たちを救ってくれたのは、
これまで出会って来た生産者の方たちや、畑を通じて出会った方からのアドバイスでした。
私たちが知ったことは
作物を育てるには、まずは土づくりをしなくてはいけないということ
そして、自然には鹿やイノシシなど共に暮らす動物たちもいるということでした。

土を耕したり休ませたりしながら作物を選び、試行錯誤作物をしながら育て続け
2011年の春、約一年間かけて土づくりをした畑へ野菜の種や苗を植えました。
去年と違って、人参はまっすぐに伸び大きく育ち、葉モノは成長し、味も濃く美味しくなりました。
夏にはたくさんのトマトやなす、ピーマンなどが収穫できました。

良い作物は良い土壌が育むということ、そしてその土壌に棲む微生物が土を肥やし
水、太陽、風といった自然のバランスの上に私たちのサイクルが成り立っていることを実感しました。
家具製作やデザイン設計、イベント企画や料理など、実際に手を使って物をつくっている私たちが、
素材を育む「土」という存在と出会ったことによって
モノ作りとコト作りの関係性や価値観、姿勢をも問い直す大きなきっかけになりました。

自ら育てた作物が実を結び収穫するという喜びを実際に体験したことで、
出来上がった作物を無駄にしないよう、新鮮なうちにおいしく調理して食す事の大切さを改めて感じました。

旬が何かを知り、今しか食べられないもの、今食べるべきものを知り、
それらを食している人がどれだけいるでしょうか。

食べることは生きるために誰もが必要な事。
いい土が健やかな作物を育てるように、いい食べ物が人の心も体も健やかに育てる。
そんな意識を皆が持ち、新鮮で安全な採れたての作物をきちんと選び、おいしく食べていけるように
これからも、少しずつではありますが畑づくりを通じて私たちが伝えられる食の事や
食にまつわるさまざまな出来事を作っていきたいと思います。

“FANTASTIC MARKET”と名付けられたこのコミュニティ型プロジェクトは、
生産者や販売者の皆さんの食料品を中心に集め、月1回のペースで開催されます。

楽しいお買い物をしながら、こだわりをもって生産している方たちの
食品にまつわる素敵なお話を直接聞き、コミュニケーションを育みながら
調理法や保存法なども楽しく学ぶことができる「出会い、繋がる、広がる」マーケット。

みなさんの食生活がこのマーケットを通じてより豊かなものになっていくように
出店者の皆さまと一緒にがんばって参りますので、どうぞよろしくお願い致します。

皆さまのご来場、心よりお待ち申し上げます。